娘と花嫁街道を歩いてみた
こんにちは、がくんちのガクです。
子供の塾や習い事の忙しさもあって、なかなか大きな山に入ることができないこの頃。今回も南房総の低山を楽しむことにしました(前回は同じく南房総の伊予ヶ岳)。どこへ行こうかと考えていたところに、伊予ヶ岳の動画を見て下さった方から「花嫁街道」という場所がお勧めという情報を得たので、さっそく行ってきました。 【(注)本記事は一部の広告を掲載しています】
今回の動画はこちら⇩
花嫁街道(烏場山)
4月上旬の金曜日。いつものように、ブログ管理人のガクとその娘アヤノ(10歳)の2人で親子登山に行きました。かつては登山やトレランにも同行した妻でしたが、最近はホットヨガでまったりする程度が日常運動量のピークとなり、父親が娘を連れだしている間は自宅で愛犬と韓国ドラマにいそしんでいることでしょう。
館山市のビジネスホテルに前泊した我ら2人でしたが、前日の疲れもあってゆっくりと寝てしまい、登山口に着いたのは8時前。コンビニに立ち寄りながら移動した約1時間もの間、娘は助手席でぐっすりとスリープモードです。父親から遺伝した朝の弱さは折り紙付きで、この先の人生で苦労する(?)だろうなと申し訳なく思ってしまいます。
ルート上にある経文石やじがい水という地名は里見伝説に所縁があるらしい
ルートの概要
花嫁街道は、山間集落と海辺の集落との交流の道として、生活物資の運搬や通学などに利用され、嫁入りの際の花嫁行列も通っていたとのこと。 歴史が古いことから、随所にその名残りを見ることができます。
山間集落のとある部落には里見伝説(南総里見八犬伝の題材にもなった里見家の伝説)が伝えられていたといい、なんとも浪漫を刺激します。 登山ルート上の烏場山(からすばやま)は標高266mの低山ですが、南房総の山々を見渡す眺望はなかなかのものです。
南房総は梅雨時から夏のジメジメした季節にヤマビルが出るのと、気候が高めなことから冬から春にかけてのハイキングがが適しているでしょう。おそらく春先がベストシーズンです。
コースタイム | 【約3時間20分】 花嫁街道入口(1.9km、50分)→経文石(2.7km、60分)→烏場山(3.5km、75分)→黒滝(0.8km、10分)→花嫁街道入口 |
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標高差 | 236m (登山口の標高約30m → 烏場山266m) |
左図の赤線の最南端「花嫁街道入口」に駐車して、花嫁街道入口から時計回りで歩きました。コースタイムは3時間20分程度ですが、実際は撮影や複数回の休憩を入れながら4時間半ほどかけて歩きました。
朝が苦手なロングスリーパー親子なので、のんびりと8時過ぎくらいに入山し、午後遅めの戻りとなりました(早起きが得意な人はもっと早く出ましょう!)。
右上の花婿コース入口の手前の舗装道路がループしている場所が「はなその広場」
登山口付近の駐車スペース
JR内房線和田浦駅から歩くという方法もありますが、電車の本数が少ないらしく注意が必要です。マイカー登山の場合は、海岸沿いにある南房総市花園駐車場から歩くのが一般的のようで、その場合は登山道入口までは片道1.6km歩くことになり、20分程はかかるでしょう。
我々親子は平日に訪れたのもあり、登山口付近の駐車スペースを利用しました。花嫁街道入口に数台駐められるスペースがあり、花婿コースの入口方面に徒歩7~8分ほど離れた「はなその広場」の周辺にも数台駐められるスペースがあります。
花嫁街道
平日(金曜日)だったこともあり、登山口付近の駐車スペースが空いていると予想して、山間の細い道へと運転を続けます。祈る気持ちで花嫁街道入口に着くと、駐まっていたのは先行者の車1台のみでした。眠っている娘を起こして準備を整え、軽く撮影をしてから出発しました。
登山道の様子を見て、ふと「温かくなってヤマビルの活性が高まっているかも…」と思い、靴に忌避剤をかけました。なだらかな登りを進んで40分ほどたったところで第二展望台に到着。周囲に人がいないこともあり、余興で持ってきたラジオを取り出して拾えそうなFMチャンネルにチューニングし、お菓子を食べながらの小休止。登山道には落ち葉が多く、場所によっては布団のようにふかふかしています。前日の雨で水分を含んでいて日陰も多いので、夏だったら間違いなくヤマビルが潜んでいることでしょう。歩きながら注視してきましたが、この日はヒル問題はなさそうです。ただしザックは地面に置かないようにしました。ヤマビルは人肌程度の温度に反応するので、ザックの背当て部にヤマビルが付くことが割と多いためです。
ヤマビルを研究した時の記事と動画はこちら👇

第二展望台から少し進むと「経文石」の看板に遭遇しました。昔はこの位置よりも下側に道が通っており、見上げた位置に梵字が書かれていたらしいのですが、今は風化していて見えません。この経文石から先は、15分ほど歩く度に昔の名残や見晴しの良い場所に出会うことができて飽きません。

岩は風化している
経文石から15分ほど歩くと、「じがい水(自我井水)」という看板が出てきます。一説では山中のかくし田の水利、水源に使われたとも言われているようですが、周りを見渡しても水らしい水は無く、水が沸くような地形でもない気がします。地図で見てみると、この場所を挟むように谷があり、沢が走っているようにも見えるため、ここが源流部へのアクセスポイントだったのかもしれませんね。

水源へのアクセスポイントだったのだろうか
じがい水の看板から15分ほどで「駒返し」という看板に出会います。駒返しの意味を知らない私は、「将棋の駒がひっくり返るような急坂」をイメージしていたのですが、それらしい急坂にはなっていません。「駒返し」という名称はよく聞くので、後で気になって言葉の由来を調べたら「それ以上は馬に乗って進めない場所。馬を返して徒歩に変わる場所。」という意味でした。そういえば駒返し以降は勾配が急になっていったような気がします。

この場所で馬を返して歩くということ
駒返しからさらに15分ほど進むとトイレがあり、見晴台へと出ます。意気揚々とトイレに向かっていった娘が、「あれはだめだ」と言いながら敗退して戻ってきました。思春期に入って衛生に対する概念が強まったようです。健全ですが、もう少し山のトイレに慣れてもらう必要はありますね。

山ではトイレに過度の期待はしないこと
見晴台でお湯でも沸かしてと考えていましたが、火気厳禁の注意があったため断念しました。 低山では火気厳禁のところが多いので注意が必要ですね。 持っていたおにぎりを食べてしばし休憩。
展望台から10分ほど進んだところに第三展望台があり、以前に登った伊予ヶ岳が見えます。天気が良いと富士山も見えるらしいですが、しっかり見たい場合は双眼鏡などがお勧めです。ちなみに伊予ヶ岳は同じ南房総の山ですが、低山にもかかわらず山頂部の岩場でアスレチックな登りが楽しめる人気の山です。
伊予ヶ岳の記事と動画はこちら👇

山頂~花婿コース
第三展望台から5分ほどの位置に「カラスバ山」という看板が現れ、目の前に階段が伸びています。この階段を上りきると、こじんまりした山頂エリアに到着です。先に行った娘から「なんかいるよ」と声が上がり「真っ白な女の子」と続きました。それを聞いて、真っ白な女児の幽霊でもいるのかと思い一瞬たじろぎましたが、白い石像が目に入ったのでひと安心しました。私には霊感というものは皆無なのですが、得体のしれないものに対する畏怖の念はあります(つまり意外と怖がり)。娘には不思議体験の前科がありますからねぇ… その時の記憶がフラッシュバックしましたよ。
大菩薩嶺での不思議体験に関する記事はこちら👇

石像に話を戻すと、「男女年齢を問わず縁結び承ります – おふく」という看板があり、その石像がおふくさんということは分かりますが、その由来までは分かりませんでした。石像は比較的新しい様子だったので、近年になって花嫁街道と花婿コースが出会う地点ということに「縁結び」をかけたのかもしれないですね。
山頂の看板には「新日本百名山」に加え「NHKにっぽん百低山」と表記されています。新日本百名山は岩崎元郎氏が、中高年が登り易い山という点を加味して選定したものらしく、日本百名山(深田久弥氏)を52山含んでいるとのこと。NHKにっぽん百低山はNHKの番組で、烏場山が放送された回は、2022年6月8日だったようです。
それほど疲れていないので、軽い休憩で済まして出発します。山頂から花婿コースへ入ると、軽いアップダウンを繰り返しながら旧烏場展望台を経て海抜121mの金毘羅山へと向かいます。花婿コースのほうが日当たりが悪いのか、山頂からしばらくの間は、足元の泥が靴にまとわりついて歩きにくい状態でした。小高い丘のアップダウンをいくつか繰り返しながら進み、小休止を取りつつ1時間ほど歩いたところで金毘羅山の看板が目に入りました。
ここからは花婿コースの入口を目指して一気に高度を下げることになります。つまり、烏場山の周回コースを歩く場合、花婿コースからスタートすると最初に急坂を登ることになるため、今回のように花嫁街道からスタートするほうが楽だと言えます。
金毘羅山からの下りを黙々と歩いていると徐々に滝の落ちる水音が大きくなり、花婿コースの入口に到着します。金毘羅山から10分程度だったと思いますが、記憶は定かではなく、わりとすぐという感覚だけは覚えています。黒滝へと降りる階段は崩壊しているようで、立入禁止となっていました。黒滝の上の水流に橋が架かっていて落ち口は見ることができますが、滝自体を見ることはてきませんでした。この橋を進むと短い登りがあり、すぐにアスファルトの林道へ出ることができます。アスファルト道路を下ると「はなその広場」沿いを歩くようになっていて、広場の脇に並ぶ山桜が綺麗な花を咲かせた姿を見ることができました。
さらに5分程歩いていくと、何やらブーンという羽音が聞こえてきます。そういえば養蜂場があると地図に書いてあったなと考えながら歩いていると、無数に転がった蜂の飼育箱のようなものの周囲に群がる蜂を見ることができました。蜂の様子をズーム撮影してみましたが(動画参照)、大量の蜂が群がる様子は圧巻ですね。敷地から林道へ飛び出している蜂もけっこういるので、苦手な人は我慢して駆け抜けていくしかないでしょう。ミツバチは理由もなく攻撃してきませんけどね。

歩きながら養蜂場を眺める

花嫁街道らしい石像
養蜂場を過ぎて少し行くと、花嫁街道の入口手前に花嫁街道らしい可愛い石像がありました。石像の左右に置かれた枝は登山者が置いて行ったものでしょうね。車に戻ってから最寄りの海岸線に向かい、海を眺めながらお湯を沸かして恒例の「やすまるだし」をいただきました。疲れた体にだしのアミノ酸が染み入ります。アンバサダーをさせていただいている「やすまるだし」のPRシーンを撮影したのですが、娘はノリノリでした(PRシーンは動画の最後に使ってみました)。

海を見ながら「やすまるだし」
このところ低山ばかりだったので、次はもう少し大きい山へ行ってみようかな。また次の記事でお会いしましょう。
ガク
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