【自由研究 小学3年生】夏休みはヒルの研究 (後編)

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ヤマビル観察のフィールドワーク

こんにちは、がくんちガクです。

夏休みの自由研究にヒルの研究を選んだ小学年生の娘。前回の記事では、どうしてヒルに興味を持つに至ったかや、フィールドワークに向かう計画段階までの経緯について書綴りました。(前回記事:【自由研究 3年生】夏休みはヒルの研究 (前編) – がくんち – おとうさんマンの宝箱)

今回は、親子で丹沢(神奈川県)のヤビツ峠までフィールドワークに出かけ、実際にヤマビルを観察した時の様子を、文章と動画で残したいと思います。

    動画はこちら⇩

ヤビツ峠

ヤビツ峠はロードバイクの中でもヒルクライムをされる方には有名な場所のようで、多くのロードバイク乗りを見かけます。登山の世界におけるヤビツ峠は、表丹沢への人気登山口となっており、登山者の多い週末には臨時バスが運行されるほどの盛況ぶりです。

以前から丹沢(特に東丹沢)ではヤマビル被害が深刻化しているという話があり、登山や沢登りでこの山域に入る時には、それなりに警戒はしてきました。しかし、いざ自分から探しに行くとなると、広大な山域のどこを探すべきか当たりをつけるのは、なかなか難しいものです。

そんな中、ヤビツ峠のレストハウス子供たちのヤマビル研究を支援されているということが偶然分かり、渡りに船になりました。

ちなみに、丹沢にヤマビルが多い理由に鹿の増加をあげられる方が多いようですが、それが唯一の原因というわけではなく、ヤマビル達の移動と定住には大勢の登山客が一役買っていると推察します。

つまり、小動物や鹿や人間の行動の連鎖によって生まれた、吸血の機会(繁殖の養分確保)と移動の手段(繁殖に適した環境へのアクセス)によって、ヤマビルが勢力図を拡大していると理解しています。そのため、ヤマビルの生息域内で登山者も鹿も多い沢沿いの地形が存在すれば、ヤマビルの多い場所としての一定条件を満たすことになります。

レストハウスで情報収集

レストハウスを訪れて昼食を取りながら会話したのですが、ヤマビルを探しに来たという私たちを歓迎していただき、ヤマビルの多い場所や見つけ方などを細かにアドバイスいただけました(詳細は動画をご覧ください)。

聞けばこのレストハウスでは、ヤマビルの自由研究のイベントで小学生たちを迎えられたばかりだったようで、我が家の娘もその一員のように見えたのでしょう。

レストハウスを経由する登山者にヤマビルが付いていないかのチェックを促して、関所のような役割りをされているとも言われていました。ヤマビルが付いているのを見つけて驚く登山者は多いらしいです。

ヤマビル捕獲

レストハウスのすぐ下の駐車場から歩いて数分という近距離で、最初のヤマビルを発見しました。その場所でたて続けに4匹見つけ、捕まえたり塩やエタノールをかけてみたりと、いくつかの実験をしてみました。その反応を興味深そうに眺める娘。

身を守るためのものや実験用のものなど色々と用意しました
  

娘は果敢にピンセットで捕まえに行くのですが、吸盤が強くて取れなかったりと、思い通りにいかないと急に怖くなるようで、私の助けを求めて騒ぎ始めます。

この日は天気がとても良かったので地面が乾き気味で、いかにもヒルがいそうなところにはいるが、乾いているところでは見かけないという感じでした。いざヤマビルに向かう立場になると、こうした状況は助かります。息もつかせぬヤマビルの群れが出たらトラウマになってしまいそうですからね。

ヤマビルは地面の振動と二酸化炭素の濃度変化、近距離の場合は人肌程度の体温などを感知して獲物に近寄ってくるらしく、我々は地面を踏み鳴らしたり息を吹きかけたりしながら地面をじっと眺めて探します。不思議だったのは、娘のほうが私よりはるかに高確率でヤマビルを見つけるということでした。目線が低いからなのか、オジサンと化した私の視力が悪いだけなのか、ちょっと不可解な部分でした。

おすすめはディート不使用の忌避剤(丹沢行くなら忌避剤は必須)

ヤマビル観察

2時間ほど散策して見つけたヤマビルは全部で7匹。そのうち捕獲したのは4匹でした。この捕獲したヤマビルを誇らしげにレストハウスに持っていく娘の背中を追いかけます。

落ち葉を入れて湿らせておくと良いというアドバイスを受けて、娘が実践したのですが、ヤマビルを家で飼うつもりはないのでどうしようかなぁと思案。妻からヤマビル持ち帰り禁止令が厳格に発令されているので(まぁ普通はそうですよね)、持ち帰るわけにはいきません。しばらく観賞用に脇に置いてお茶をしました。

ヒルを鑑賞しながらコーヒーを飲んだのは初めてでした
 

レストハウスを後にしてから、駐車場の脇で最後のヤマビル観察を続けました。瓶の蓋を開けて息を吹きかけてみたり、二酸化炭素を直接かけてみたりして反応を確かめます。

息を吹きかけると精一杯に体を伸ばすのですが、その様子が気持ち悪くもあり可愛くもあるという不思議な感覚です。そう感じるのは安全な状況だと認識できている証拠で、少なくともヤマビルはジャンプして飛びついてはこないと確信できました。ただし想像以上に伸びるので、ジャンプしたという錯覚をうけても仕方ないかもしれませんね。

息を吹きかけると必死に身を伸ばして取り付こうとします

本当はヤマビルを殺してほしいというのが、行政の立ち位置なのでしょうが、どうも変な愛着が生まれてしまったため殺すのをためらい(それと虐殺は子供の教育上も良くないと思ったので)、元の谷へリリースしました。

逃がしたヤマビルが恩返しに来るとしたら、「悪い血をたくさん吸ってあげます」ということになるんでしょうか・・・。

最後に

レストハウスの方々がヤマビルにとても詳しかったためか、帰りの車の中で「大人はみんなヒルに詳しいの?」と素朴な質問をした娘が印象的でした。

帰宅後は、学校に提出するレポートを書き上げて、家庭での夏休みの自由研究」は完了です。あとは学校での発表を残すのみ。お世話になったレストハウスの方々に感謝しつつ、一連の動画素材を編集して公開させていただきました。

学校に提出するレポート(一部抜粋)

それでは、また別の記事でお会いしましょう。

ガク

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