【登山】小3女子が黒部源流の山小屋で職業体験?(前編) – 薬師沢小屋がキッザニア化した夏の思い出

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黒部源流の薬師沢小屋がキッザニアと化した小3の夏休み(2023年)

こんにちは、がくんちガクです。

10月の初旬、北アルプスの黒部源流には薄雪が積もり、シーズンの終わりをつげたようですね。薬師沢小屋の皆さんはすでに太郎平小屋に戻り、下山に向けてのカウントダウン。そんな中、小屋の皆さんに娘が夏休みにお手伝い体験した(というか子守りして頂いた)時の動画を共有したところ、早速、皆で見ていただけたとか(太郎平は電波が入ります)。そんなわけで、夏休みの薬師沢小屋を振り返って記事を書き起こしたいと思います。

この記事は以下の2本の動画に関係します⇩
【北アルプス 黒部源流1】[薬師沢小屋_アプローチ編] 小学生が秘境の山小屋を目指して歩く道のり – YouTube
【北アルプス 黒部源流2】[薬師沢小屋_お仕事体験編] 小学生が秘境の山小屋でレア体験 – YouTube

薬師沢小屋に向けてアプローチ

8月の中旬、仲間2人と新宿駅西口に集合し、夜通し高速道路を走って折立の駐車場に着いたのは朝の7時半。途中の有峰林道では、車道に出た子熊を見かけたので、慌ててスマホで写真を撮りました。折立の登山道入口付近では熊の目撃情報が頻発しているようで、絶対にモノを食べないでという注意書きを見かけました。少し緊張。

走行中に遭遇した熊

子供の足に加え、私のなまった体で担ぐ多くの煩悩や薬師沢へのお土産により思うように進まず、仲間2人には少々迷惑をかけながらコツコツと登っていきます。

樹林帯を抜けると足元の険しさが軽減されて娘の機嫌も戻り、途中雨に降られながらも太郎平小屋に無事到着。よせばいいのに調子にのってほぼ寝ていない状態で缶ビールを1本飲んだ私は、ここからの険しい下りに一苦労。

太郎平小屋の前で

薬師沢を目指すのは6年ぶりくらいだったので、急な下りの印象ばかり残っていましたが、実は下りきってからも木道が延々と伸びていて、いつまでたっても薬師沢小屋にたどり着かないという感覚を覚えます。

下りでずっこけた娘と延々と続く木道
 

アプローチ編の動画はこちら⇩  単なるアプローチと宴会なのでダルい動画かもしれませんが。。。

薬師沢小屋に到着

空はとても明るいのですが、時間はすでに17時。ようやく薬師沢小屋の煙の匂いがするようになり、木々の間に屋根が見えました。

この小屋に来たのは4~5回目くらいで、基本的には現在の小屋番(いわゆる番頭さん)をされている友人のやまとけいこさんとの酒盛りが毎回の目的なのですが、そのついでに赤木沢の沢登りをしたり、ある時は黒部川の上の廊下を遡行(沢登り)してやってきたこともありました。今回は子供を秘境ともいえる環境下で学ばせる(遊ばせる)のが目的の一つです。

ちなみにやまとさんといえば、普段は「山と旅のイラストレーター」としてアーティスト活動をされている方で、最近は山の雑誌でもコラム二ストやイラストレーターとして、その活躍ぶりを見ることが増えてきました。最近まで私が子育てで疎遠になっていたのですが、5年ほど前までは、雪・岩・沢などとザイルを結び合った仲間です(ザイル=ロープ)。

やまとさんの代表著書(山と渓谷社)⇩ ほのぼのとした気分になれます
 

今回、薬師沢小屋を訪れた本当の理由は、来年のとある旅の計画をやまとさんと詰めるため。電波が通じない場所なので、酒盛りがてら旅への同行メンバー全員(娘を除く)で遊びに来たというわけです(旅の話はまた来年)。

夕食の時間をずらして小屋の従業員さん達と一緒の時間にしてもらい、積もる話をしながら酒盛りを楽しみます。娘は「小屋のお手伝い」という使命に1ヵ月以上も前から燃えていたので、小屋の仕事のスタートが朝3時50分と聞いて、急いでベッドに向かいましたが、私は3時50分はさすがに厳しいから、朝食後の片付けくらいから合流するのだろうと思っていました。

待ちに待った乾杯

山小屋のお手伝いを体験

アプローチの疲れと深酒で熟睡していた私を起こしたのは娘でした。「ねぇ、お父さん、今何時?」と言います。枕元に置いていた時計をヘッドランプで照らして見ると、時計の針は夜中の3時前を指していました。本気で起きようとしている娘に少し驚きながら、まだ早いからもう少し休むように伝え、また深い眠りに入ります。

3時45分に再び私を起こした娘に、もうすぐ時間だから行っていいよと伝え、娘が出ていくのをかろうじて手元のカメラで収めた後、朝5時の朝食まで再び眠りにつきました。娘には簡単に撮影できる動画用カメラ(Canon Vlogカメラ PowerShot V10 ブラック PSV10BK) を渡してあって、自由に撮影してきてとお願いしてあったのですが、実際は小屋の方が撮影してくれていたようです。

朝食後の洗いもの

この時から午後くらいまでは、娘とは別行動をとっていたため、娘が山小屋の方々と過ごした様子は、帰宅後に動画編集をして明らかになりました。他人の撮影した素材の編集は難しいものですが、編集しながら小屋の皆さんの暖かい様子にほっこりしながらの、とても楽しい編集作業になりましたよ。皆さんには本当に感謝です。

ちなみにお手伝いの内容は食事周りが中心で、掃除や布団の手入れなどは手伝う機会がなかったようです。受付で売店を手伝ったという話には驚きました。

余談ですが、たまたま一人で受付にいた娘に、トイレを貸してほしいという通りすがりの登山客が話しかけたところ、「トイレはあそこです。百円入れてください。」とぶしつけに言う娘。そこへ戻ってきたやまとさんが、「もう少し言い方を覚えないとなぁ」とつぶやく様子がおかしくてよく覚えています。

受付に座る子供に戸惑う登山者も

休憩時間中はイワナ釣りを体験。人生初めての釣り体験が和式毛バリによるイワナ釣り(テンカラ)で、場所が毛バリ釣りの聖地である黒部源流。そして25センチオーバーを3匹も釣るという劇レアな体験は、子供のころから山里に育って渓流釣りで試行錯誤してきた私からすると、まるで釣り雑誌の記事のような夢物語。もうこの子をキャンプ場とかの管理釣り場には連れて行けないなと感じた瞬間でした。

この環境で釣りは贅沢すぎます
 

お仕事体験編の動画はこちら⇩ 薬師沢小屋の深部に潜入します!

こんな感じで黒部渓谷の最源流にある山小屋をキッザニア化させてしまった小3の娘。来年の夏休みも薬師沢小屋に戻りたいそうなので、また山行計画を立てたいと思います。来年はもっとお土産持ってかないとだなぁ。

娘と別行動をとった大人達の水遊び編と、その翌日の下山編については別の記事で紹介します。

👆 後編の記事はこちら

それではまたお会いしましょう。

ガク

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